皆様、こんにちは。
さて、この「頑張る日記」は、皆様にマンション管理士の実際の姿をご紹介したいと考え、当事務所の開業以来これまでの間に体験をさせていただいた、特に印象が強かった出来事を元に、連載記事として再構成したものです。
そこで最初にお断りですが、この頑張る日記は、私自身の体験をベースとして文章を作成しておりますが、登場する団体や人物、出来事も特定のものではありません。あくまでも、事実を基にした創作としてお読みいただく頑張る日記でありますので、ご了解の程、お願いいたします。
では、早速第お話を始めてまいりましょう。
- 今日は日曜日です。
私と、このマンションの管理組合とのお付き合いは、あるご縁による規約改正のお手伝いが始まりでした。半年近くを要して作り上げた規約改正案が、今日の通常総会で決議を受けるべく第5号議案として上程されています。
この総会に出席を要請され席が用意されていて、私は座っていますが、内心は落ち着きません。スムーズに総会が進行してこの規約改正が無事に決議され、これまでの半年間の労苦が報いられることを、祈るのみです。
話は、遡ります。
半年ほど前、このマンションのS理事長から私の事務所に突然電話が入りました。
電話の内容は、「一度会って打ち合わせをしたい。」とのことです。マンションのご住所とお名前を聞いたのですが、申し訳ないことに記憶にありませんでした。
そこで、なぜ私にお電話をいただいたのかの経緯をおうかがいすると、以前、私がある場で「マンション管理」について講演をした折に、S理事長自らその話を聴きにきていただいていたそうでした。
その後、事務所のホームページを見たり、所属している管理士会に確認されたりした上で、私自身を確かめるために会う決心をされたとのことでした。
約束の日の約束の時間にお伺いすると、S理事長をはじめ理事の方々がお揃いで迎えてくれました。総勢は10人で、殆どが男性ですが女性もお1人だけ加わっていました。
「今期の役員です。2人ほど都合が悪くて今日は来ていません。」とS理事長からご紹介をいただきました。
すると突然です。本当に突然に、ある理事から「あなたは、他のマンションで規約改正の仕事をしたことがあるのか？」と不躾に尋ねられました。これが、このマンションの規約改正作業の道のりの遠さの端緒つまり始まりでした。
平静にお答えしたところ、別の方がその質問者に向かっていきなり「面罵」しました。それも、とてもここに書けない言葉で。
初対面の私に対し「無礼だ」ということを言ったようですが、聞くに堪えない喧嘩ことばです。場は一気に暗転し、不穏な空気に包まれました。
お年をめされた参加者のお一人がなだめて一応は納まりましたが、S理事長はその間何も発言できず、ただおろおろするだけでした。集った理事のメンバーの中には、私が今日訪問したこと、ましてや規約改正の仕事を依頼しようとしていることについて、快く思っていない方がいる様子がありありと見てとれました。
こんな雰囲気で始まったあるマンションの管理規約改正についてのできごとなどを、これからお話ししてまいります。
では、この続きは次回に。
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