皆様、こんにちは。
さて、この「頑張る日記」は、皆様にマンション管理士の実際の姿をご紹介したいと考え、当事務所の開業以来これまでの間に体験をさせていただいた、特に印象が強かった出来事を元に、連載記事として再構成したものです。
そこで最初にお断りですが、この頑張る日記は、私自身の体験をベースとして文章を作成しておりますが、登場する団体や人物、出来事も特定のものではありません。あくまでも、事実を基にした創作としてお読みいただく頑張る日記でありますので、ご了解の程、お願いいたします。
では、早速第お話を始めてまいりましょう。
- マンションには、とりどりの考えを持ついろいろな方達が住んでいます。
ひとつの建物の中で共に日常生活をしていますので、その規模の大小を問わず何らかの目に見えるトラブルを抱えていることが多いものです。
或いは、現在は表面だったトラブルにはなっていないものの、あとひと突つきすると大ごとになるようなトラブルの「タネ」を抱えています。
今日はこんなことをテーマとしてお話してまいりましょう。
私がマンション管理士として顧問契約を結んでいて、月一回の理事会への出席や管理組合会計の記帳などを受託しているあるマンションでの出来事です。ここは、総戸数３２戸で４階建ての低層建築ですが、敷地との関係で横に長い造りになっています。
敷地の南側に８台の自家用車が駐車できる区分所有者用の駐車場と、細長い花壇が設けられています。建築、分譲後既に２５年が過ぎ、居住者されている方もお年寄りが多くなりました。そんなマンションに住んでいるAさんが今回の主人公です。
Aさんはこのマンションの新築分譲のときから住み続けているお一人暮らしの女性です。ご主人には10年ほど前に先立たれ、お子様たちも独立して離れて暮らされているそうです。
ある日のこと、会計の処理をしながら理事長と次回の理事会の議題などを打ち合わせしていたときに、このAさんの話がでました。
理事長のことばによると、最近マンションの敷地の中に「野良猫」を見かける機会が多くなった、とある居住者からの申し入れがあったそうです。詳しく聞くと、見かけるという程度のことではなくて、花壇の一部では尿や糞が特に臭うこと、敷地の駐車場に停めてある車の上に乗るために大事な自家用車にひっかき傷をつけるなど、最近は我慢も限界に近づいてきているとのことでした。そして、最近急に「野良猫」が集まって来るようになったその原因は、どうやらAさんが餌を与えているからだと言います。
このマンションでは、室内で飼える小鳥や金魚などの鑑賞魚以外のペットは飼育禁止です。これまでは皆さんがきちんとこのルールを守り、少なくともペットに関してのトラブルが起きたことは有りませんでした。
今回のケースのように、マンションの敷地の中で「野良猫」などが増えてきたという相談が最近は多くなりました。ペット飼育禁止マンションでは、お部屋でペットを飼えないため、ついつい野良猫などに餌をあげてしまうためだと思われます。
では、この続きは次回お話いたします。お楽しみに！
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