皆様、こんにちは。
さて、この「頑張る日記」は、皆様にマンション管理士の実際の姿をご紹介したいと考え、当事務所の開業以来これまでの間に体験をさせていただいた、特に印象が強かった出来事を元に、連載記事として再構成したものです。
そこで最初にお断りですが、この頑張る日記は、私自身の体験をベースとして文章を作成しておりますが、登場する団体や人物、出来事も特定のものではありません。あくまでも、事実を基にした創作としてお読みいただく頑張る日記でありますので、ご了解の程、お願いいたします。
では、早速第お話を始めてまいりましょう。
- 昨夜、つまり日曜日の9時過ぎにHマンションの管理組合理事長から、いつもとは違った口調で電話が入りました。
「明日の都合は、どう？」といきなり切り出され、面食らいながらも「何かありましたか」と聞き返しました。「できれば明日の朝、来てほしい」とのことと、更には「困ったことになっている。」といつも元気な理事長とは思えない調子でした。予定を少し調整して9時には訪問する旨を伝えて電話を切りました。
翌朝、約束どおりに伺うと「とにかくこれを読んでみてよ」と1枚の文書を渡されました。斜め読みをしてみると理事長以下、管理組合の役員を誹謗する怪文書の類です。数日後に開催される通常総会の議案にある『駐車場増設と使用方法の変更』に係わる内容でした。この議案は、もともと区分所有者の数と比べると駐車場の数が足りないことと、使用者が固定してしまっていることについて、以前から問題視されていたことの解決策を提案するものでした。現在の駐輪場の一部分に屋根付の高層建物を新築して収容スペースを拡大し、その結果生み出された旧駐輪場の一部スペースに駐車場を増設することに加え、敷地内駐車場の使用者を抽選制で決めようという内容でした。
そこで、その怪文書曰く、「本議案で決議しようとしている内容は、理事長以下の役員の専横独断によるものである。理事長は当該の工事業者と結託して私腹を肥やそうとしている。」などという読むに耐えない、事実を邪推した表現文章でした。更には、数日後に開催される通常総会への出席ボイコットまで提案しています。加えて、一昨夜の内に全住戸に投げ込まれているらしいとのこと。そんな理由で昨日中にはマンション中にこの話が広がり、あちこちで噂話に尾ひれがついて広まっている様子であり、緊急に理事を集めて対策を協議しても妙案が無く、困り果てて昨夜電話したとのことでした。勿論、こんな事態は当マンションでは初めてのことです。
「どうすればいいんだ」と理事長は深刻に悩んでいます。
さあ マンション管理にご興味をお持ちの皆さんなら、ここでどのようにアドバイスしますか？
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